リハビリテーション科
概要・診療方針
- 障害のあるすべての人々が自分の住む地域で普通に暮らす権利、更に教育、文化、経済、政治などの面において機会均等や社会的統合を実現し、完全に参加することを目指します。
- 急性期、亜急性期、回復期、生活期をもとより在宅・施設ケアへのサポートから介護予防までオールステージでのリハビリテーション・ニーズにお応えします。回復期・生活期におけるリハの重要性の確立と、継続性への対応を目指します。
- 保健・医療・福祉におけるリハビリテーションサービスの連続性と継続性を保障し、地域完結型のリハビリテーション・システムの構築をめざします。
診療内容
施設基準
脳血管リハビリテーションⅠ
運動器疾患リハビリテーションⅠ
呼吸器疾患リハビリテーションⅠ
廃用症候群リハビリテーションⅠ
がんリハビリテーション
特色
当科は、理学療法・作業療法・言語聴覚療法の3つの部門があります。
急性期から、地域での生活を見据えたアプローチを行い、医療だけではなく、保健・福祉分野との連携をしながら在宅・施設ケアを支援しています。
理学療法(Physical Therapy:PT)とは
何らかの病気やケガによって失われたからだの機能(起き上がり・立つ・歩くなどの動作)に対して運動療法や物理療法を用いて回復、維持を図ります。さらに社会や日常生活に戻るまでを支援する役割を担います。近年では、生活習慣病の予防、コントロール、障害予防も理学療法の対象になっています。
当院における取扱疾患
理学療法は、入院患者さんの約6割に処方されており、外来診療も行っています。主な疾患としては整形外科疾患、脳卒中、外科の手術前後の呼吸管理、内科の廃用症候群のほか、小児の発達促進、排泄機能管理など関わっています。近年では、介護予防、健康増進、スポーツ障害予防などの活動も行っています。
作業療法(Occupational Therapy:OT)とは
作業療法は、食べたり、入浴したり、働いたり、遊んだり、生活に関わる活動の全てを「作業」と呼んでいます。作業療法では一人ひとりに合わせた作業療法プログラムで、困難となった、または困ってしまった諸活動(作業)の再獲得や困難さの軽減をはかります。
当院における取扱疾患
当院では、病気になってしまった直後から行う入院中の作業療法、継続的な支援やチェックが必要な方に対する外来での作業療法、最近では発達障害に対する作業療法にも対応して行っています。入院中の作業療法では、機能回復を促す訓練や、より効率的な動作の練習、具体的な活動(食事・排泄・入浴・調理・趣味など)を用いた動作練習を行っています。また、退院支援目的で、退院前訪問指導、手すりの調整や車椅子の選定、自宅状況を想定した動作練習、サービスの提案等も行っています。他に、車いす姿勢やベッド上姿勢の調整、認知症の方に対する身の回り動作の練習や症状軽減のための活動、栄養管理チームとの連携等も行っています。外来での作業療法は、機能状態の確認や、日常生活動作の確認を行い、生活に合わせて支援機器や効率的な動作の提案をしています。また、発達障害に対しては、定期的な発達段階の確認、状態に合ったコミュニケーションや、対応の支援等を行っています。
言語聴覚療法(Speech Language and Hearing Therapy:ST)とは
言語聴覚療法とは、話す・聞く・読む・書くといったコミュニケーション、食べ物の飲み込み、小児の言葉の獲得などに障害を持つ方、また近年増加している認知症の患者などに関わるリハビリテーションの職種です。患者本人やご家族に希望に沿うように医師の指示の下、評価・訓練を行い、機能の維持・向上を目標に行っています。また、患者本人だけではなく、ご家族・職場の方・学校などにも助言や指導を行っています。
当院における取扱疾患
当院では、入院、外来の方を中心にリハビリテーションを行っています。入院では、脳梗塞や脳出血による失語症や構音障害、高次脳機能障害などコミュニケーションや、注意力や記憶力、判断力に問題を抱えている方に対してリハビリテーションを提供しています。また、当院では飲み込みに問題がある嚥下障害の方も多く、発症早期から介入し、食べる意欲を落とさず、安全な食事形態を選定し、機能を維持・向上するべく他職種とも連携し介入しています。外来では、退院後も継続してリハビリが必要な方に対して月に2~4回の頻度でリハビリを行っています。また、小児の言葉や構音障害などにも対応しています。
地域リハビリテーション
当科では1979年から地域でのリハビリテーションに積極的に取り組んでいます。
詳細は地域リハビリテーションのページをご覧ください。
こんな教育を行っています
卒前教育
臨床実習受入状況(平成28年度実績)
理学療法 4校:9名
作業療法 3校:3名
言語療法 1校:2名
卒後教育
リハ科内では文献抄読・ケーススタディ・テーマを決めた学習などを定期的に行っています。
各種研修会や学会にも積極的に参加しています。
診療スタッフ
下地 昭昌 常勤
リハビリテーション科部長 昭和59年卒
学会・備考
日本整形外科学会 専門医
日本整形外科学会 認定脊椎脊髄病医
日本整形外科学会 認定運動器リハビリテーション医
中部日本整形災害外科学会
臨床研修指導医
北側 惠史 常勤
リハビリテーション科医長 昭和59年卒
副院長
学会・備考
日本整形外科学会 専門医
日本整形外科学会 認定スポーツ医
日本リウマチ学会 専門医
日本スポーツ協会公認スポーツドクター
日本手外科学会
日本肩関節学会
臨床研修指導医
宮 正彦 常勤
リハビリテーション科医長 平成2年卒
診療部長
学会・備考
日本リウマチ学会 指導医・専門医
日本リウマチ財団 登録医
日本骨粗鬆症学会 認定医
日本リハビリテーション医学会 認定臨床医
日本麻酔科学会 認定医
日本整形外科学会 専門医
日本整形外科学会 認定リウマチ医
日本整形外科学会 認定スポーツ医
日本整形外科学会 認定運動器リハビリテーション医
日本体育協会 公認スポーツドクター
黒栁 隆之 常勤
脳神経外科医長・ 脳血管疾患リハ 昭和58年卒
専門領域
脳血管障害・下垂体腫瘍・機能的疾患
学会・備考
日本脳神経外科学会 専門医
日本脳卒中学会 専門医
日本脳卒中の外科学会
日本救急医学会
佐藤 新司 常勤
整形外科医長・脳血管疾患リハ 平成3年卒
専門領域
下肢疾患
学会・備考
日本整形外科学会 専門医
日本人工関節学会
橋本晋一 常勤
院長 昭和61年卒
専門領域
一般・消化器外科(特に肝・胆・膵疾患)・内視鏡下手術
学会・備考
日本外科学会専門医
日本消化器外科学会認定医
日本内視鏡外科学会
信州大学医学部臨床教授
リハビリテーション科スタッフ
浅間南麓こもろ医療センター対応
- リハビリテーション専任医
脳血管疾患リハ 5名
運動器疾患リハ 4名
呼吸器疾患リハ 2名
がんリハ 1名 - 理学療法士 15名
- 作業療法士 10名
- 言語聴覚療法士 6名
- 助手 1名
こまくさケアセンター対応(出向)
- 理学療法士 7名
- 作業療法士 6名
JA佐久浅間対応
- 理学療法士 1名
施設基準
- 脳血管疾患リハビリテーションⅠ
- 運動器疾患リハビリテーションⅠ
- 呼吸器疾患リハビリテーションⅠ
- がんリハビリテーション